-旧岩本家住宅 外観バーチャルツアー-
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旧岩本家住宅は、かつて奈良県東部の山間に存在した宇陀郡室生村(現在の宇陀市)大字黒岩に所在した家です。室生村は農林業のほか、養蚕業の盛んな土地でした。旧岩本家住宅には牛耕のために牛を飼っていたマヤがあるほか、養蚕がおこなわれていたという広い屋根裏があります。
地図
移築前 遠景
移築前 主家

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旧岩本家住宅は19世紀前半頃(江戸時代末期)に建築されたのち、昭和後期までつかわれてきました。建物は入母屋造で屋根は茅葺きです。屋根裏は半間毎に梁を架け渡し、竹の簀子を編んだうえに筵敷としており、これは人が乗れるように床をつくっています。また屋根の勾配が急であるため屋根裏の天井が高く、とても広々とした空間になっています。
屋根下地竹配付
隅垂木・母屋取付
簀子天井

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屋根につかわれている茅は、傷んでしまうと雨漏りの原因になるため、十年に一度は葺き替えなければいけません。葺き替えた後の古い茅は、全国的な一例としては畑に敷くなどして再利用されました。古茅を畑に敷くことで、冬場の保湿や保温、土の流出防止、肥料などの効果があるといわれています。
解体前
竣工
竣工

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旧岩本家住宅は19世紀前半頃(江戸時代末期)に建築されたのち、浴室や物置の追加、便所の拡張などのさまざまな改造をおこないつつ、昭和後期までつかわれてきました。大和民俗公園に移築復原する際には、昔のくらしの様子を学べるようにするために、それら後世の改造部分を撤去し、できる限り建築当初の姿を再現しています。
解体前 ソトニワ
竣工 ソトニワ東面
移築前西側縁南面
竣工西側縁南面

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土間の空間を広くつかうために、太い梁を架け渡して柱の数を減らしています。
解体前
梁組状況
梁組状況